文化観光

Welcome to Sancheong!Sancheong, the hometown of Mt. Jiri and the clean town of traditional Asian medicine.

鏡湖江
鏡湖江

現在の鏡湖江は、山清郡生草面於西里江亭から晋州の晋陽湖まで80里余り(約32㎞)に至る川のことであり、国道3号線と晋州から咸陽間の高速道路とを平行して走っているため、車でドライブしながら美しい鏡湖江の風景が楽しめる。また、ここ鏡湖江は川幅が広いうえに大きな岩もなく、曲がりくねった砂浜や小石が堆積していて川の流れは速いものの、渦巻く急流もほとんど無いことから、新しい水上レジャーであるラフティングに最適な条件が整った場所と言える。そのため、漢江唯一のラフティング場所としても知られている。

澄んだ川の水面にボートを浮かべ、うねる波に身をまかせ、必死でボートにつかまりながら川を下るラフティングは若者たちの冒険心をかき立てる。毎年夏になると、ラフティングをしに山清の鏡湖江を訪れる若者たちが後を絶たない。

徳川江
徳川江

徳川江は山清を水源とし、山清の魂を清く洗い流してくれる川であり、新羅と高麗の守護神を祀る聖殿であると共に、朝鮮の開国に反対した智異山の神秘さを備えた川である。 智異山天王峰の麓から湧く天王泉をはじめとし、智異山の霊妙さを携えた帝釈川、乎也と連眞の伝説を生んだ陰陽の泉から始まる中山里渓谷の水によって自然に虹ができるムジェチギの瀑布(滝)と清楚な尼たちの読経の声、そして静ずまりかえった大源寺から流れてくる水と合流する徳川両端水から晋陽湖に至るまで、壮大な山々が数々の話を聞かせてくれる。 中山里渓谷から流れてきた水と大源寺渓谷から流れてきた水が出会う地点が両端水である。

水がどれほどきれいで、周囲の景色がどれほど美しければ武陵桃源と表現するだろうか。南冥は生涯を官職に就かず、見上げれば智異山が見える両端水のほとりに山天斎を建て「心に正義を育て、体でその正しさを実践する」という敬義学を自ら行い示し、教えた。

南冥の教えを受けた多くの学生たちは後に、豊臣秀吉の朝鮮出兵で日本軍が攻めてくる(文禄の役)と憤然と立ち上がり、義兵を募って戦った。南冥門下で決起した義兵長だけでも紅衣將軍・郭再祐をはじめとし、鄭仁弘、崔永慶など50人以上にも至った。退渓李滉に代表される嶺南左道の思想が洛東江を中心に慶北安東で形成されたと考えれば、ここ智異山から発した徳川江は嶺南右道を代表する思想を生んだと言える。

徳川江は智異山の川である。天王峰を中心に帝釈峰と煙霞峰、燭台峰、霊神峰を経て三神峰に至る南部の尾根の間の法川渓谷、チョンネ谷、ドジャン谷、巨林谷、孤雲洞渓谷に続いて中峰から分かれ出た九谷山の尾根とチバッモクの尾根の間の順頭流渓谷、天地岩渓谷、内源渓谷、長堂渓谷だけでなく、天王峰から中峰を経てハ峰とスッバッ嶺、セ嶺、キッデ峰、栗頭嶺、熊石峰につながる王燈嶺の尾根と熊石峰の尾根の間のジョゲ谷、大源寺渓谷、ダクバッシル谷から下った水が集まってできた川が徳川江だ。

以前、この谷間には焼き畑と炭釜場があった。それほど生活に困った人々が集まって住んでおり、徳川江はそんな人々と多くの人生を共にしてきた。紅葉の季節でもないのに夕暮れが映った徳川江の水が赤いのは、智異山の歴史がそれほど痛みの多いものだったからなのであろう。.

まるで智異山を訪れた人々の運命を代わりに背負うかのように、徳川江は今日も曲がりくねって、低い所へと流れている。時には前を塞ぐ山裾をかきわけて、まっすぐに進もうと荒々しく水しぶきを上げたり、時には野原を覆い、前に飛び出そうと増水して流れたりするが、結局は低い所に下がって行く。 それゆえ徳川江は痛みの川であると同時に「人の川」なのである。

梁川江
梁川江

梁川江は山清郡生比良面と新安面を貫いて流れる河川だ。険川郡闍堀山を水源とし、険川双栢面と三嘉面、宜寧郡大義面を経て山清に流れこんで丹渓遷と合流し、最後に鏡湖江と合流して南江に流入、‘生比良川’と呼んだりもする。

この川は水源地から延々60㎞に至るまで、生活農業用水を供給し、田畑を潤してきた。しかし流れが緩やかで、南江ダムの建設以後、梅雨時の浸水被害が続いている。以前には鮎とウグイがたくさん獲れて名物だった時期もあったが、ダム建設以後にはほとんど姿を見せなくなってしまった。

しかし宜寧~大義間の河川道路に沿って行きながら見える景色が素晴らしく、生比良面道田里の方には磨崖仏像群と、王が命名した尤庵・宋時烈先生の漁隠書院がある。

智異山両端水
智異山両端水

両端水はそれぞれの渓谷から流れ下りてくる二筋の水流のことで、この二筋の水流が一つに合流している所がある。

両端水は規模や長さにおいては同じような場合もあるが、一方が短かったり幅の狭い水流に合流したりする場合もある。しかし両端水は必ず一つに合流し、合流した水は互いに融和して、どちらかが優位とかではなく、互いに調和し、その性質がより穏やかになるのである。これを踏まえて両端水を訪れたら、また違った意味合いのある場所となるのではないのだろうか。

両端水は二筋の水流が合わさって独特の地形を作り出す。砂や砂利の砂場が広く広がっている場合がほとんどで、多くの人々の休息の場として脚光を浴びている。合流する二筋の水の性質はそれぞれ異なり、長さが短い渓谷の水は冷たくて澄んでいるが、長くて幅の広い水流の水は冷たくない。それゆえ、二つの両端水の合流地点は夏場の水遊びには非常に危険な場所ということになる。狭い領域でも水温が急激に変化するため、心臓麻痺などの事故が多い場所として、ここを訪れる人々は注意が必要だ。